1. なぜ「存在証明」が今、重要なのか
生成AIやオープンイノベーションが進展する今、アイデアや技術の価値はかつてないほど可視化され、流通しています。一方で、「誰が、いつそのアイデアを持っていたか」を客観的に証明する難易度は年々高まっています。
このような時代、発明の権利化には「そのアイデアをいつ、誰が持っていたか」の客観的証拠が不可欠です。
しかし、いまだに多くの企業では、アイデアのやりとりが口頭、メール、紙のメモに依存しています。これらは改ざんの余地があり、係争時に法的な証拠としての効力が疑問視されることもしばしばです。
これからの知財戦略には「存在証明」の仕組みこそが、基盤として必要とされています。
2. 企業にありがちな知財トラブルと“証拠の弱さ”
(1)発明の先出願、技術流出などの具体的トラブル事例
知財トラブルは、悪意ある侵害だけでなく、日常的な情報共有や人の移動からも発生します。
たとえば、開発会議で出たアイデアを社外パートナーに共有した結果、数か月後にそのパートナーが特許出願していた。この場合、「自分たちが先に着想していた」ことを証明できなければ、権利主張は困難です。
また、近年増えているのが「退職者による技術流出」です。
実際に大手メーカーで、元役員が営業秘密をUSBで持ち出し、転職先で類似製品を製造した事件が起きています。裁判では情報漏洩の証拠が争点となり、証拠が不十分な場合は企業側が不利益を被ることもあります。
さらに、知財訴訟では「先に出願した者が勝つ」という原則のもと、“いつ誰がアイデアを持っていたか”の証拠の強さが勝敗を分けます。
証拠が弱いと、せっかくの技術やノウハウも権利化や差止請求に活かせません。
(2)企業がやりがちな「証拠の残し方」の落とし穴
技術流出や先願トラブルに備えて、「社内ではしっかり証拠を残している」と自負している企業も少なくありません。しかし、実際には以下のような“間違った証拠化”に頼っているケースが多く見受けられます。
① メールで送っておけば「証拠になる」と思っている
社内で発明や技術アイデアが生まれたとき、関係者にメールで送って「証拠が残ったから大丈夫」と安心していませんか?
問題点:
メールは改ざん可能
本文の時刻は簡単に編集できる(画面キャプチャも証拠として弱い)
添付ファイルは後から差し替えられる可能性も
裁判や係争の場では、改ざんリスクが少ない「第三者証明」が重視されます。
② 紙に印刷して保管している=安全だと思っている
紙の資料に日付を書いて押印し、キャビネットに保管。これは一見安心に見える方法です。
問題点:
作成日時の真正性が争われやすい
保管場所や管理者が曖昧になると「誰が書いたのか」が不明
火災・劣化・紛失などの物理リスクに弱い
近年では、電子データで“存在時点と非改ざん性”を証明する仕組みが、裁判でも有効とされています。
③ ファイル名に日付を入れて管理しているだけ
技術メモや開発ドキュメントのファイル名に「_2024_06_21」などと入れて保存。
一見、時系列で管理されているように見えます。
問題点:
ファイル名は後から簡単に変更可能
タイムスタンプがなければ、いつ作成されたかの客観的証明にならない
「○○.docx」の中身が差し替えられても、見た目では気づけない
日付+第三者によるタイムスタンプを組み合わせることが、今や当たり前になりつつあります。
④ 「出願前だから秘密にしておく」が裏目に出る
特許出願前だからこそ、社外秘にする…これは正しい判断です。
しかしその一方で、内部でのアイデア保管がずさんで、証拠が曖昧になっているケースも。
よくあるリスク:
退職者が持ち出して先に出願
協業先に口頭で説明→その会社が先に製品化
社内での発明届が未整備で「誰が最初に発明したのか不明」
秘密保持と存在証明の両立が、いまの知財戦略には求められます。
3. タイムスタンプによる“存在証明”の意義
近年では、PerplexityやChatGPTなどの生成AIが、検索履歴やアウトプットの「出典付き保存」機能を備え、
“いつ・誰が・どんな情報に基づいて書いたか”を可視化する手段として注目されています。
しかし、これらはあくまでAI内での記録であり、法的な証拠力や真正性の担保には限界があります。
このような背景から、第三者による客観的な証拠として注目されているのが「タイムスタンプ」です。
タイムスタンプは、電子データがある時点に存在していたこと、またその後改ざんされていないことを証明するための仕組みであり、特許庁も公的にその証拠力を認めています。
とくに認定タイムスタンプ事業者が発行するものは、信頼性が高く、法廷でも証拠として通用する場合があります。
💡 たとえば、技術メモや設計資料、議事録などにタイムスタンプを付与することで、
「その日、その状態で存在していたこと」が証明されます。しかも紙のように紛失や劣化の心配がなく、メールのように改ざんや送信時刻の信頼性に疑問を抱かれる心配もありません。
証拠力があり、かつ実務に取り入れやすい。それがタイムスタンプの最大の価値です。
タイムスタンプは、
創作日・変更日・権利譲渡日などの記録を一元管理
先使用権の主張や、特許係争時の“先に持っていた”証拠として活用
証拠提出の迅速化や属人化の防止、内部統制の強化
といった多面的な知財リスク対策に有効です。
4. なぜタイムスタンプは“延長”が重要か
タイムスタンプにも有効期限(通常10年程度)があり、期限切れ後は証拠力が弱まるリスクがあります。
特許権の存続期間(20年)や、それ以降に発生した係争、技術の長期保護を考えると、
タイムスタンプの延長が不可欠です。
これに対し、「stii タイムスタンプ知的財産マネージャー」は、
有効期限が切れる前アラートが表示され、延長のタイムスタンプを重ねて付与する機能を備えています。
これにより、長期にわたって証拠性を保ち続けることができ、20年の特許権存続期間をカバーすることも可能です。
💡 たとえば、新技術が10年後にようやく製品化されたようなケースでも、
「その当時すでに構想があった」ということを確実に証明できます。
「証拠の命」を延ばすことは、企業の知財生命線を守ることにもつながるのです。
5. Stii タイムスタンプ知的財産マネージャーでできること
Stiiは、存在証明に特化した設計思想で開発されています。
技術資料・研究ノート・アイデアメモなど、あらゆる電子ファイルにワンクリックでタイムスタンプを付与
複数ファイル・フォルダ単位での一括処理にも対応
タイムスタンプの有効期限を可視化し、延長もワンクリック
社内のネットワークドライブや共有フォルダとの親和性も高く、分散した情報も一元管理
ログ管理や証拠出力にも対応し、係争時にも万全の備えが可能
直感的なUIでIT知識不要、オンプレミス運用で情報漏洩リスクを極小化
特別なIT知識は不要で、誰でも直感的に操作できるUIが実装されています。
オンプレミスでの運用にも対応しており、情報漏洩リスクを極限まで抑えた安全設計です。
6. 実際の導入事例
実際に導入した企業からは、次のような声が寄せられています。
👤「研究開発のスピードを落とさずに、権利保全ができる仕組みとして導入した」
(医療機器メーカー・開発部)
👤「社員が退職しても、どの時点で何を記録していたかが残るので、訴訟リスクへの安心感がある」
(IT企業・法務部)
👤「大学との共同研究の際、研究ノートの証拠性を説明しやすくなり、契約もスムーズになった」
(製造業・知財担当)
👤「大学内で発生した、論文や研究ノートなどにタイムスタンプをすることで事前の予防策にしている」
(大学・知財担当)
7. 知財チェックリスト:御社は大丈夫ですか?
技術・ノウハウを社内でどれだけ蓄積しても、それが「証明できない状態」であれば、万が一のトラブル時に守る術はありません。
以下のチェック項目は、【自社の知財管理体制におけるリスクの“見える化”】のために設計したものです。いくつ当てはまるか、ぜひ確認してみてください。
✅ アイデア・技術メモの管理体制
社員が出した発明や技術的アイデアを、日付付きで記録・保存していますか?
アイデアが書かれたメモやファイルを、どこに保存しているか明確ですか?
メールや口頭だけでアイデアをやり取りし、記録に残していないことはありませんか?
✅ 電子ファイルの証拠力
技術資料や議事録、研究ノートなどの電子データに、「その日存在していた」ことを示せる証拠がありますか?
社内サーバーや個人のローカルPCに、重要なファイルが点在していませんか?
ファイルが改ざんされていないことを、証明する手段がありますか?
✅ 社外への情報共有の証跡
クライアント・共同研究先にアイデアや資料を送った日付を証明できますか?
外部との技術協議に使った資料が、後からでも「この時点で存在していた」と示せる状態ですか?
NDA(秘密保持契約)締結前に情報を渡していませんか?
✅ 退職者リスク・内部不正リスク
退職者が社内のノウハウや技術情報を持ち出しても、証拠で対抗できますか?
誰が・いつ・どのアイデアを作成・保管したかを記録していますか?
重要な技術情報に、改ざんや削除の履歴が残らない運用になっていませんか?
✅ 長期保存と証拠性の持続
特許の存続期間(20年)にわたって、技術資料を証拠として保存できますか?
タイムスタンプの有効期限が切れたまま放置されていませんか?
5年後・10年後に、証拠として使える状態で保存できていますか?
これらのうち 3つ以上が「あいまい」「できていない」と感じた場合は、「存在証明」の整備が急務です。
「stii タイムスタンプ知的財産マネージャー」は、こうした知財防衛の現場課題を一挙に解決するために設計されています。法務部や知財部門がなくても、現場主導で簡単に始められる“守りの知財インフラ”として、今注目されています。
8. まとめ:「証明できる企業」だけが、知財を守れる
知財戦略というと「出願」「登録」「権利化」といった“攻め”の視点に目が行きがちですが、本当に重要なのはその前段階「証明できる形で残しておく」ことです。
技術流出や権利紛争リスクを未然に防ぎ
企業の技術資産を“証拠”として守る
実務現場の負担を最小限にしながら、長期的な知財価値を最大化する
その“最初の一歩”を支えるツールです。
将来の訴訟リスクや技術流出リスクから自社を守るために、今この瞬間から“証拠を残す”という選択を始めてみませんか?






