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タイムスタンプにも種類がある?!法的に信頼できるタイムスタンプの選び方

目次

タイムスタンプ(timestamp)は、時間を記録するためのデータ形式で、さまざまな分野で利用されています。特に、重要書類を保管する際に、文書が改ざんされていないことや、正確な保存日時を証明できるため、後々の証拠として活用できる有効な手段です。本記事では、重要書類を保管するためにタイムスタンプを選ぶ際のポイントや、選定時に注意すべきチェック項目、また実際にどのように活用できるかについて解説します。

 タイムスタンプとは

タイムスタンプとは、電子文書やデータが特定の時刻に存在していたことを証明する技術です。第三者機関である時刻認証業務認定事業者が発行するため、データの改ざんを防ぎます。タイムスタンプは、以下の役割を果たします。

  1. 存在証明: 電子文書が特定の時刻に存在していたことを証明します。

  2. 非改ざん証明: その時刻以降に改ざんされていないことを証明します。

これにより、電子文書の信頼性を高め、法的証拠としても活用できます。特に、電子帳簿保存法や知的財産の保護、契約書の管理などで重要な役割を果たします。

 タイムスタンプの形式

タイムスタンプにはいくつかの形式があり、代表的なものには以下のような種類があります。

 

1. RFC 3161形式(TSR形式)

最も標準的かつ広く使用されている形式です。RFC 3161とは、IETF(Internet Engineering Task Force)が定めた「タイムスタンププロトコル(Time-Stamp Protocol)」の仕様です。

  • 特徴
     ハッシュ関数で文書の要約値(ダイジェスト)を生成し、認証局がそのダイジェストと時刻を結びつけた署名付き証明書を発行します。

  • メリット
     国際標準であり、信頼性・互換性が高い。法的証拠能力にも優れる。

  • デメリット
     ファイルとは別にタイムスタンプファイル(TSR)を管理する必要があるため、運用に注意が必要。

 

2. PDF署名付きタイムスタンプ

PDF形式の電子書類に直接タイムスタンプを付与する方式です。電子署名とセットで使われることが多く、Adobe Acrobatなどのソフトで確認できます。

  • 特徴
     PDF内にタイムスタンプ情報が埋め込まれており、単体で証明能力を持つ。

  • メリット
     閲覧や確認が簡単で、ユーザーにとって直感的。ファイル管理も一元化できる。

  • デメリット
     PDF以外の形式には対応しない。

 

3. XML署名付きタイムスタンプ

XML形式のデータに組み込むタイプのタイムスタンプです。主に電子インボイスやEDI(電子データ交換)などで使用されます。

  • 特徴
     XML構造の中に時刻と署名情報を内包する。

  • メリット
     システム間連携に強く、自動処理に適している。

  • デメリット
     形式に慣れていないと解析が難しく、一般ユーザー向けではない。

 

4. ブロックチェーン型タイムスタンプ

比較的新しい形式で、ブロックチェーン技術を用いて時刻とデータの存在証明を記録します。

  • 特徴
     中央管理者を持たず、改ざん耐性に優れた分散型の証明方式。

  • メリット
     透明性と永続性が高く、監査対応や知的財産の保護にも活用できる。

  • デメリット
     まだ法的整備が進んでいない国・分野もあり、導入には慎重さが求められる。

📝 Stii タイムスタンプでは、アマノセキュアジャパン社の認定タイムスタンプを発行しております。

※アマノセキュアジャパン株式会社が運営する「アマノタイムスタンプサービス3161」は、総務省が創設した『タイムスタンプの総務大臣による認定制度』の制度施行後初の認定を取得

日本の著作権法では、創作された時点で自動的に権利が発生し、登録手続きは必要ありません。ただし、争いが起きた際に「いつ誰が作成したのか」を立証する仕組みは、別途整備する必要があります。

 タイムスタンプ形式の選び方

タイムスタンプの形式は、利用目的や対象書類、保管期間などに応じて適切に選ぶ必要があります。以下に選定の際の主なポイントを紹介します。

 

1. 法的証拠力を重視するかどうか

法律に基づいた保存(例:電子帳簿保存法対応)や訴訟リスクのある契約書などには、RFC 3161形式PDF署名付きが適しています。これらは、国際標準に基づき、法的な裏付けを持つサービスであることが多く、監査や裁判の場でも証拠能力が高いとされています。

 

2. 文書形式に応じて選ぶ

  • 文書がPDFで統一されている場合:PDF署名付きが管理しやすく便利。

  • XML形式のシステム間データ:XML署名付きが適合。

  • 複数フォーマットに対応したい場合:RFC 3161形式を使ってファイル単位でタイムスタンプを付与するのが汎用性が高いです。

 

3. 長期保存・再証明の必要性

タイムスタンプには有効期間があります。長期保存が前提の場合は、再タイムスタンプ(証明の更新)を行える形式とサービスを選びましょう。多くのTSA(タイムスタンプ認証局)は、10年の有効期間を設定しています。20年以上の長期保管が必要な書類も多いので、タイムスタンプの延長機能が備わっていると安心です。

 

4. 運用コストと手間

大量の文書にタイムスタンプを付ける場合、APIやバッチ処理に対応している形式が望まれます。RFC 3161形式は企業向けにAPIサービスが整備されており、業務効率化が可能です。

📝 Stii タイムスタンプでは、RFC 3161形式のタイムスタンプを採用しています

 タイムスタンプ製品の選び方

重要書類を保管する際には、タイムスタンプ製品の選び方を慎重に検討する必要があります。以下のポイントを参考にして、最適なタイムスタンプを選びましょう。

 

1. 総務大臣「認定タイムスタンプ」かどうか

タイムスタンプを導入する際に、「認定タイムスタンプ」かどうかをチェックすることは非常に重要です。契約書や合意書、訴訟に関連する文書などの法的証拠としての利用や電子帳簿保存法への対応において国家レベルの信頼性を持っている「認定タイムスタンプ」は電子文書やデータの信頼性を高めるために不可欠な技術です。

認定タイムスタンプの特徴

  1. 国家認定
    国による厳格な認定基準を満たしているため、公的な信頼性が保証されています。これにより、電子データの真正性と完全性が確保されます。

  2. 法的証拠としての信頼性
    電子帳簿保存法やインボイス制度などの法規制に適合するためには、総務大臣認定タイムスタンプを使用することが求められまています。さらに、法的な証拠として認められ、裁判でも有効な証拠として提出できます。

  3. 国際的な通用性
    国の認定を受けているため、国際的な取引やデータ交換においても信頼性が高まります。特に、EUのeIDAS規則などと同様の信頼性を提供することが可能です。

  4. 高精度な時刻管理
    日本標準時刻に対して1秒以内の誤差で同期しており、正確な時刻管理が可能です。

  5. セキュリティと一貫性
    認定タイムスタンプは、データの改ざんを防止するための強力なセキュリティ対策を提供します。また、システムやサービス間での一貫性も保証されます。

これらの理由から、総務大臣「認定タイムスタンプ」を選ぶことで、電子データの信頼性と法的証拠としての価値を高めることができます。認定を受けていないタイムスタンプを使用すると、法的問題が発生する可能性がありますので注意が必要です。

 

2.クラウド型かソフトウェア型か

タイムスタンプの導入を検討する際には、クラウド型とソフトウェア型の選択肢があり、それぞれ異なる利点と懸念点があるため利用目的や社内体制に応じた選択が求められます。以下に、クラウド型とソフトウェア型のタイムスタンプ製品について詳しく説明します。

 

クラウド型タイムスタンプ

クラウド型のタイムスタンプサービスは、インターネットに接続された環境があればすぐに利用でき、ソフトのインストールも不要。初期費用も抑えられ、メンテナンスやアップデートも提供会社に任せられる点が魅力です。

ただし、セキュリティ面では慎重になるべきポイントがあります。データをクラウド上にアップロードする形式の場合、機密情報の外部送信にあたる可能性があり、情報漏えいや不正アクセスのリスクもゼロではありません。特に契約書や人事関連書類などの「極めて機密性の高い文書」を扱う企業では、社内のセキュリティポリシーに反するケースもあります。

 

ソフトウェア型タイムスタンプ

一方、ソフトウェア型(オンプレミス型)は、自社のPCや社内サーバーに専用のソフトウェアを導入してタイムスタンプを付与する方式です。文書ファイルは外部に出ることなく、すべて社内ネットワーク内で完結できるため、セキュリティ面では非常に優れています。

特に、機密情報を外部に持ち出せない企業や、社内での情報管理を厳格に行っている組織にとっては、最適な選択肢となります。ただし、導入コストや保守管理の手間がかかる点、インフラ環境に応じた運用体制を構築する必要がある点は考慮が必要です。

 

選択のポイント

  • セキュリティ要件: 高いセキュリティが求められる場合や、特に大企業は、ソフトウェア型が適しています。

  • コストとスケーラビリティ: 初期投資を抑えたい場合や、柔軟なスケーラビリティが必要な場合は、クラウド型が適しています。

  • システム環境: 社内で管理したい場合はソフトウェア型、外部サービスを活用したい場合はクラウド型を選びます。

以上のように、タイムスタンプ製品の選択は企業のニーズや環境に応じて行うことが重要です。適切な選択により、電子文書の信頼性を高め、効率的な情報管理が可能になります。

 

3.保存期間とアクセス管理

タイムスタンプを付与した文書は、長期間保管されることが予想されます。そのため、保存期間やアクセス管理についても考慮する必要があります。例えば、どれくらいの期間タイムスタンプが有効であるか、また、タイムスタンプの延長は可能であるかどうか、誰がそのタイムスタンプにアクセスできるかを適切に管理することが求められます。

📝「stii タイムスタンプ知的財産マネージャー」 は、タイムスタンプの延長はもちらん、ユーザーごとにログインIDを発行可能!さらに、管理者によるメンバー権限の割り振り機能も装備していますので、組織内でのアクセス制限も可能です。 

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4.コストと料金体系

定額制と従量制があります。自社の使用頻度に応じて最適な価格体系を選びましょう。毎月のタイムスタンプ発行数を試算し、コストメリットを比較検討するとよいでしょう。

 まとめ

タイムスタンプを選ぶ際は、文書の目的に合った形式、信頼性やセキュリティなどのポイントに注意を払うことが重要です。適切な選択により、電子文書の信頼性を高め、効率的な情報管理が可能になります。今後さらに電子文書の利用が広がる中で、タイムスタンプの役割はますます重要になるでしょう。

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弁理士 木本大介 ピクシーダストテクノロジーズ株式会社 知財・法務・広報グループ グループ長 2003年、上智大学大学院電気電子工学専攻修了後、株式会社リコーに入社。知的財産部で、複写機を中心とした電気・機械分野の権利化業務に従事。2006年 弁理士登録、特許事務所にて電気・ソフトウェア分野を中心に

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