要点ブロック
監査・認証対応で求められる「記録の真正性」とは、その記録が特定の時点に存在し、その後改ざんされていないことを第三者が確認できる状態を指します。
Excelのタイムスタンプやファイルの更新日時だけでは、その証明として十分とは言えないケースがあります。
総務大臣認定に基づく第三者の時刻認証サービスを活用することが、現時点でとりうる有力な手段のひとつです。
こう思っていませんか?——よくある誤解の入り口
「うちはちゃんとデータに日付を入れているから大丈夫」「写真のExif情報があれば証明できるはず」「監査が来てから対応すればいい」
品質・検査担当の方や研究者、現場管理者から、こうした声をよく耳にします。
しかし、これらは監査や認証の場では通用しないことがある「あるある誤解」です。いざ指摘を受けてから慌てても、後から真正性を証明する手段は非常に限られます。
この記事では、記録管理におけるよくある誤解を整理し、「監査に耐えうる記録」をどう準備するかをわかりやすく解説します。
よくある誤解 3選——そのやり方、本当に大丈夫ですか
誤解①「ファイルの更新日時=タイムスタンプ」だと思っている
誤解: Windowsのファイルプロパティに表示される「更新日時」や「作成日時」があれば、いつ作ったかの証明になると思っている。
実際は: ファイルの更新日時はOS側で管理されており、PCの時刻を変更したり、ファイルをコピー・移動するだけで変わってしまいます。悪意のある第三者が意図的に日時を書き換えることもできます。つまり、「その時点に存在した」ことを第三者に証明する根拠としては不十分なケースがほとんどです。
正しい対処: ファイルを作成・確定した時点で、第三者による時刻認証(タイムスタンプ)を付与しておく。後から付け直すことはできないため、作成時点でのアクションが重要です。
誤解②「写真のExif情報があれば現場記録の証明になる」
誤解: スマートフォンや現場カメラで撮影した写真には撮影日時がExifに記録されているから、現場の状況を証明できると思っている。
実際は: Exif情報はカメラの内部時計によるもので、時刻設定のズレや意図的な書き換えが可能です。建設・不動産現場での施工記録写真や、研究データとしての画像ファイルも同様です。監査・第三者検査の場で「この写真はいつ撮ったものか?」と問われたとき、Exifだけでは証明力が弱い場面があります。
正しい対処: 撮影後、できるだけ早い段階でファイルを確定し、第三者による時刻認証を付与することで「少なくともこの時点以前に存在した」ことを客観的に示せる状態を作っておく。
誤解③「監査が来てから整備すれば間に合う」
誤解: 普段は記録の保管だけしておいて、監査の連絡が来てから書類や証跡を整えればよいと思っている。
実際は: タイムスタンプは後付けができません。「その時点に存在した」ことを示すためには、その時点でタイムスタンプを付与しておく必要があります。監査が決まってから慌てて付与しても、付与した日時しか証明できず、過去の記録の真正性を遡って示すことはできません。ISO認証や行政監査、研究機関の内部監査など、事後対応では間に合わないケースが多くあります。
正しい対処: 記録作成・確定のワークフローに、タイムスタンプ付与を組み込む。「記録を作ったら押す」を習慣化することが、長期的なリスク管理につながります。
誤解④「紙に印鑑を押しているから改ざん証明は済んでいる」
誤解: 押印した書類をスキャン・保管しているから、デジタル記録のタイムスタンプは不要だと思っている。
実際は: 紙の押印は「署名者の意思確認」の手段としては有効な場合がありますが、デジタルファイルそのものが「いつ存在したか・その後変更がないか」を示す根拠にはなりません。電子帳簿保存法対応、研究データ管理ポリシー、施工管理のデジタル化など、現代の監査環境ではデジタルファイルへの時刻認証が別途求められる場面が増えています。
正しい対処: 紙の管理とデジタルの管理は分けて考え、デジタルファイルにはデジタル固有の手段(タイムスタンプ)を活用する。
正しく備えるには——タイムスタンプとは何か
タイムスタンプとは、電子データが「特定の時刻に存在し、その後改ざんされていないこと」を第三者機関が証明する仕組みのことです。
具体的には、ファイルの内容から生成した固有の値(ハッシュ値)に対して、時刻認証機関(TSA)が公的な時刻情報を付与して署名します。これにより、
- その時刻にそのファイルが存在したこと
- その後ファイルの内容が変更されていないこと
の2点を、第三者が後から検証できるようになります。自社内のシステム時刻を使うのではなく、外部の認定された機関の時刻を使う点が、信頼性の核心です。
監査・認証対応で求められる「記録の真正性」チェックリスト
| 確認項目 | NG例 | OK例 |
|---|---|---|
| 時刻の信頼性 | PC・スマホの内部時計 | 認定TSAによる第三者時刻 |
| ファイルの同一性 | 目視確認のみ | ハッシュ値による自動検証 |
| 付与のタイミング | 監査前にまとめて | 記録作成時にその都度 |
| 証明の第三者性 | 自社内で完結 | 外部認定機関が関与 |
stii での備え方——専用システム不要、メール添付だけ
「タイムスタンプ」と聞くと、専用のシステム導入や複雑な設定が必要そうに感じるかもしれません。
しかし stii タイムスタンプメールサービスなら、特別なシステムや知識は不要です。
stii の特徴
- メール添付だけで完了:記録ファイル(PDF・Excel・画像など)を所定のアドレスにメールで送るだけ。タイムスタンプが付与されたファイルが返送されます。
- 総務大臣認定のタイムスタンプ:stii が付与するタイムスタンプは、総務大臣認定(総務省認定)に基づく時刻認証です。
自社で勝手に時刻を付けているのではなく、国の認定を受けた第三者の時刻である点が信頼性の根拠です。 - 月5ファイルまで無料:まず試してみたい方向けに、毎月5ファイルまで無料でご利用いただけます。
- 有料プランは540円〜:本格運用にも手の届く価格帯。検査記録・施工写真・研究データなど、ファイル数に応じたプランを選べます。
- 専用ソフト不要:普段使っているメールソフトだけでOK。ITに詳しくない現場担当者や研究スタッフでも迷わず使えます。
こんな記録に活用できます(例)
- 製造業:検査成績書・工程記録・不適合報告書
- 建設・不動産:施工写真・完成検査記録・地盤調査データ
- 大学・研究機関:実験データファイル・研究ノート(電子)・論文提出前の原稿
- 医療・介護:サービス記録・ヒヤリハット報告書など(※詳細は各機関の規程をご確認ください)
⚠️ タイムスタンプは記録の真正性を示す有力な手段のひとつですが、「これさえあれば法的にすべて有効」と断定するものではありません。利用目的に応じて、所管の規程や専門家の確認も合わせてご検討ください。
よくある質問
Q1. タイムスタンプは後から付けられますか?
A. いいえ、後からは付けられません。タイムスタンプは「付与した時点」に存在したことを示すものです。過去の記録に遡ってタイムスタンプを付けても、付与した日時しか証明できません。
監査・認証対応を考えるなら、記録を作成・確定したその時点で付与することが重要です。
Q2. Excelや写真ファイルにも使えますか?
A. はい。stii ではPDF・Excel・Word・画像ファイル(JPEG・PNGなど)など、幅広いファイル形式に対応しています。
メールに添付できるファイルであれば、基本的にご利用いただけます(ファイルサイズの上限など詳細はサービスページをご確認ください)。
Q3. 「総務大臣認定」とは何ですか?なぜ信頼できるのですか?
A. 総務大臣認定とは、電子署名法に基づいて国(総務省)が認定した時刻認証業務のことです。自社内のシステム時刻とは異なり、国の認定を受けた第三者機関が時刻を保証する点が信頼性の根拠です。
stii が付与するタイムスタンプはこの認定に基づいており、「第三者性のある時刻認証」として機能します。
まずは無料で1ファイルから試してみてください
「難しそう」「本当に使えるか確かめたい」——そう思ったら、まずは無料枠(月5ファイル)でお試しください。
普段使っているメールソフトから送るだけなので、導入コストゼロで始められます。
検査記録・施工写真・研究データ、どんなファイルでも構いません。「いつ作ったか、変わっていないか」を第三者に示せる状態を、今日から1ファイルずつ積み上げていきましょう。





